Column ─ 透明ラベルの貼り方
透明ラベルのきれいな貼り付け方
白い曇り・気泡を防ぐ素材選びと3つのコツ
透明フィルムに印刷したラベルは、貼った瞬間に「容器そのものに印刷したような見え方」ができるのが最大の魅力です。ところが実際に貼ってみると、面全体にうっすらと気泡が入ったようになり、白く曇って「貼りました感」が出てしまうことがあります。先にお伝えすると、四角いフチの線そのものは、どう貼っても消せません。問題はフチではなく、その内側 ── 面の中が曇るか、ガラスのまま透けるか。そして原因は、ラベルの印刷ではなくのり面(粘着面)の凸凹にあります。このコラムでは、その対策となる素材選びと貼り方のコツを、写真と動画で解説します。
同じ透明ラベルなのに、
左右でここまで違う
左が普通の透明ラベルをそのまま貼ったもの、右がのり面のフラットな素材を選び、コツを押さえて貼ったもの。使っているラベルは同じでも、素材と貼り方だけでこれだけ差が出ます。
この記事では、①なぜ白く曇るのか → ②どんな素材を選べばよいのか → ③どう貼ればよいのかの順にご紹介します。まずは約3分半の解説動画で、手元の動きをご覧ください。
動画:透明ラベルのきれいな貼り付け方(約3分38秒)。白く曇る原因と、のり面を触らずに気泡を入れずに貼る手順を、実際の手元の作業でご紹介します。
「透明なのに目立つ」の正体は、のり面の凸凹
まずは、うまくいかなかったときの状態から。面全体にびっしりと細かい気泡が入り、白く曇っているのが分かると思います。こうなるのは、のり面が凸凹しているからです。
のり面と容器のあいだに微細な凸凹があると、その谷の部分に空気が取り残されて無数の小さな気泡になり、境目で光が散って、透明なはずのフィルムが曇りガラスのように見えます。
では、なぜのり面が凸凹になるのか。最大の理由はセパレーター(台紙)の素材です。一般的なラベルのセパレーターは紙です。紙の表面には繊維由来の細かな凹凸があり、それがのり面にそのまま写し取られてしまいます。つまり多くの透明ラベルは、貼る前の段階で、すでにのり面が凸凹になっているのです。
うまくいかなかったとき(左)と、うまく貼れたとき(右)を並べてみます。同じ「透明ラベルを貼った状態」の拡大写真です。
うまく貼れると、「フチしか見えない」状態になる
セパレーターがフィルムの素材を選び、気泡を入れずに貼ると、透明フィルムは容器と一体化します。右の写真は、貼り終えたガラス瓶を手で持ったところです。フチの線は見えます。けれど、見えるのはフチだけ。この写真では、その内側に気泡も曇りも見えず、ガラスがそのまま透けています。
透明ラベルの良し悪しは、「フチが見えるかどうか」ではありません。「フチの内側に、何も見えないかどうか」で決まります。
セパレーターが「フィルム」の素材を選ぶ
貼り方の前に、まず素材で決まります。見るべきはラベル本体ではなく、セパレーター(台紙)です。
- 紙セパレーター(一般的な透明ラベル) 紙表面の細かな凹凸がのり面に転写され、のり面が凸凹になります。凸凹があると、貼ったときに空気が取り残されやすくなります。
- フィルムセパレーター 表面が平滑なので、のり面がフラットなまま保たれます。空気が取り残されにくく、白く曇る現象が起こりにくくなります。
当社の「透明PP透明PETセパラベル」は、透明PPのラベル素材に、透明PETのセパレーターを組み合わせた仕様です。セパレーターがフィルムなので、のり面が最初からフラット。容器に密着したときに空気が取り残されにくく、白く曇る現象そのものが起こりにくくなります。上手に貼れば、とてもクリアに仕上がります。
逆に言えば、紙セパレーターの透明ラベルは、どれだけ丁寧に貼っても曇りが残りやすくなります。透明ラベルを使うと決めた時点で、セパレーターの素材まで含めて選ぶのが、いちばんの近道です。
貼るときの3つのコツ
言葉にすれば、とても簡単です。
- のり面を触らない
- 気泡を入れない
- ほこりを付けない
ただ、この3つは実際にやってみると意外と難しいものです。ここからはひとつずつ、実際の手順に落とし込んで説明します。
台紙から剥がした時点で、もう触っている
ラベルを台紙から剥がして、指でつまんで容器へ運ぶ ── ごく自然な動作ですが、この時点ですでにのり面を触ってしまっています。
のり面に指が触れると指紋の跡が残り、のりの層が凸凹になります。せっかくフラットなのり面の素材を選んでも、ここで自分から凸凹を足してしまうわけです。凸凹ができれば、そこに空気が取り残される。①で見た白い曇りは、こうして生まれます。同時に、指先のほこりや皮脂も一緒に貼り込むことになります。
台紙を折りたたんで、ラベルを浮き出させる
のり面を触らずにラベルを取り出す方法があります。台紙のほうを谷折りにして、そのまま軽くラベルを前へ押し出すようにすると、ラベルの端がぴょこっと台紙から浮き上がります。
浮いた部分を持てば、のり面には一切触れずにラベルを構えることができます。ラベルを剥がしにいくのではなく、台紙を折り曲げて、ラベルを軽く押し出してあげる。このイメージがポイントです。
まず「端」だけを容器に当てる
浮き出たラベルの端を、そのまま容器に当てます。ここで面全体をいきなり押し付けないことが大切です。最初に触れるのは端の一線だけ。この一線を基点にして、あとから残りを送り出していきます。貼る位置を決めるのも、この瞬間です。
台紙を剥がしながら、気泡を押し出すように貼る
端が当たったら、片手で容器とラベルを押さえたまま、もう片方の手で台紙を引いて剥がしていきます。このとき、押さえている側の手で空気を前へ追い出すようにラベルを送っていくのがコツです。
台紙が剥がれる線と、ラベルが密着していく線を重ねるイメージで進めると、気泡もほこりも入り込みにくくなります。のり面が外気に触れている時間が短くなるので、「のり面を触らない」がそのまま防塵にもつながります。
フチの内側に、何も見えない
貼り終えた瓶がこちらです。光にかざしても、面の中に気泡や曇りは出ていません。フチの線は見えますが、見えるのはそれだけ。内側はガラスがそのまま透けています。
のり面を触らず、端から押し出すように貼る ── やっていることは、これだけです。
水色の台紙と白いラベルで、同じ手順を実演
透明な台紙に透明なラベルでは、手の動きが分かりにくいかもしれません。そこで、水色の台紙と白いラベルで同じ手順を実演しました。透明ラベルでやっていることは、まったく同じ動きです。
透明ラベルをきれいに貼る、4つのポイント
透明ラベルの四角いフチは消せません。目指すのは「フチが見えないこと」ではなく、「フチの内側に、何も見えないこと」です。そのために必要なのは、特別な道具でも治具でもありません。
- セパレーターがフィルムの素材を選ぶ ── 「透明PP透明PETセパラベル」。紙台紙だと、のり面が凸凹になります。
- のり面を触らない ── 台紙を折り曲げ、ラベルを軽く押し出して取り出します。
- 気泡を入れない ── 面ではなく端から当てて、押し出しながら貼ります。
- ほこりを付けない ── のり面に指を触れさせないことが、そのまま防塵になります。
数百枚・数千枚と増えたら、貼る作業ごとお任せください
透明ラベルの貼付も、シール貼付サービスで対応します
1枚2枚ならコツを押さえれば手貼りできますが、数百枚・数千枚となると話は別です。1枚あたりは数十秒でも、枚数が増えれば大きな作業時間になり、集中力が続かないと仕上がりもばらつきます。
株式会社ニコーでは、印刷したラベルを貼るところまでお引き受けするシール貼付サービスをご用意しています。円形のボトル・缶への一周巻きはボトルラベル貼付で対応、袋への貼付にも対応しています(楕円形のボトル・一升瓶は対応していません)。ボトルへのラベル貼りでお困りの方向けのページもあわせてご覧ください。
「素材はどれを選べばいい?」「この容器に貼れる?」といったご相談も、印刷から貼付までを一貫して手がけている立場からお答えします。
※手作業・機械のいずれの場合も、貼付位置には±3mm程度の公差が生じる場合があります。ばらつきをゼロにはできませんが、実用上問題のない範囲に抑えることを目指します。容器の形状・ラベル寸法によって対応可否が変わりますので、まずはご相談ください。
透明ラベルの貼り方 Q&A
透明ラベルのフチ(輪郭線)は消せますか?
なぜ透明ラベルは白く曇るのですか?
どんな素材を選べば曇りにくいですか?
枚数が多くて自分で貼りきれない場合は?
実物のサンプルはもらえますか?
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